玉壺(ぎょっこ)

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鬼側十二鬼月上弦

十二鬼月 上弦の伍 玉壺(ぎょっこ)

 ”十二鬼月”の中で最上位から五番目の”上弦の伍”に位置する鬼。あらゆる鬼の中でも特に人の形から離れた姿をしており、”壺”から軟体状の不定形な胴体が伸びている。

 ”日輪刀”を製造している”刀鍛冶の里”を半天狗はんてんぐ)と共に強襲し、そこに居合わせた”霞柱”の時透 無一郎ときとう むいちろう)さえも、水を操る血鬼術で一時は抑え込む。

 しかし、芸術家を気取った自尊心の高さ故に時透の潜在能力を見誤り、最期は””を発現させて完全に復調した時透に頚を落とされた。

目次

血鬼術・技

千本針 魚殺(せんぼんばり ぎょさつ)

 手に持った壺から血鬼術で造成した”金魚”が飛び出し、その口から無数の”針”を飛ばす術。ただし、殺傷力は高くない。

水獄鉢(すいごくばち)

 同じく、手に持った壺から吐き出された浴槽二~三杯分ほどの水が”壺の形”の塊りとなり、文字通り、その中に相手を閉じ込めて窒息させる術。

蛸壺地獄(たこつぼじごく)

 壺から巨大な蛸の足の形をした高弾力の触手が放たれ、敵を締め上げて圧殺する技。

一万滑空粘魚(いちまんかっくうねんぎょ)

 壺から、文字通り一万匹はあろうかという程の大量の魚を放出し、敵に向かって一斉に咬みつかせる術。たとえ一匹一匹を叩き落としたとしても、魚体から撒き散らされた毒の体液に触れれば死に至る。

神の手

 脱皮して”真の姿”を現した玉壺の”拳”による攻撃は、生物、無生物を問わず触れたものを全て魚に変えてしまうという恐るべきものである。この攻撃を時透が躱した際も、僅かに触れた隊服の一部が魚に変化してしまった。

陣殺魚鱗(じんさつぎょりん)

 上述した”真の姿”の状態の玉壺は、身体の伸縮と体表の”鱗”を利用して不規則、かつ高速に移動する事ができる。その上で繰り出される”神の手”による攻撃は、”柱”ではない剣士ではおよそ対応できない脅威となる。

気質・体質


・壺から軟体状の胴体が伸びているが、足に相当する部分が確認された事はない。

・時透が壺を破壊した際にも、少し離れた場所に”いつの間にか”置かれていた別の壺から姿を現した事から、徒歩ではなく血鬼術を用いて移動しているものと推察される。

脱皮

 普段は壺から軟体状の”よくわからない”形状をした胴体が伸びているが、蛇のように脱皮をする事により、体表が硬い鱗で覆われた蛇と魚の中間のような姿となり、それまでのような”壺から壺への移動”を止めて完全に全身を現す。

 本人いわく、その姿こそが”真の姿”であり、鱗は金剛石(ダイヤモンド)よりも硬く強いという。

 その真偽はともかく、一つの事実として”痣”を発現させた状態での時透でなければ倒せなかった事を考慮すると、その言動の気持ち悪さとは裏腹に、上弦の名に違わぬ実力で鬼殺隊を百年ほどの間苦しめ続けたであろうことが推し量れる。

生い立ち


 人間時代の玉壺の本名は益魚儀(まなぎ)であり、漁村に生まれ育つ。この頃から、違う種類の魚を解剖して縫い合わせたり、骨や鱗を壺に溜め込むなどの異常行動を繰り返していた為に、村人からは忌み嫌われて孤立していた。

 ある日、自分をからかいに来た村の子供を殺して壺に詰める事により、自身の”芸術”を完成させるが、激怒した子供の親に銛(もり)で刺された上で放置され、死を待つだけとなっていた。

 そこに無惨が通りかかって血を与え鬼と成ったが、玉壺が他の鬼と比べても特に人の形から離れた姿をしているのは、そもそも人間であった頃から人の姿形を醜いものとして認識していた事に由来すると思われる。

台詞

声優:鳥海 浩輔


だが それもまたいい…
「よくも斬りましたねぇ 私の壺を…芸術を!!」
「本当に滑稽だ つまらない命を救って つまらない場所で命を落とす」

公式人気投票

投票総数得票数順位
第一回未登場無し無し
第二回一三〇,三一六票四十九票第五十二位

初登場


【第十二巻】第九十八話「上弦集結」


 妓夫太郎と堕姫が討伐された事を受けて、残りの上弦全員が無限城に招集された際、顔を合わせた猗窩座に対して皮肉を交えた再会の言葉を口にした。