他の鬼から「逃れ者」と呼ばれ追われる身である珠世と共に暮らし、常に行動を補佐している鬼の青年。珠世が鬼舞辻の”呪い”を外す事に成功した数少ない例であるならば、愈󠄀史郎は珠世の血によって”鬼化”した、更に稀な存在。
”無限城”の戦いに於いては、当初、珠世の指令を受けて鬼殺隊士の姿に変装した上で、一般隊士の小隊に随行し怪我人の救護などを行っていた。
目次
血鬼術・技
紙眼(しがん)
”眼”の模様が描かれた札を建物などの物体に貼り付けるにより、その物体を人間や鬼の視覚から隠して見えないようにすることが出来る。珠世と愈󠄀史郎が住まう隠れ家は、この術により常時、鬼達の眼から隠されていた。また、犬猫などの生物に対して貼り付ける事も出来、その生物の気配や匂いまでも隠すことが出来る。炭治郎が上弦の鬼を倒した際、採取した血液を珠世の元に届ける”運び役”の猫、茶々丸(ちゃちゃまる)を隠すのに使われた。
茶々丸(ちゃちゃまる)
この茶々丸は、無惨との最終決戦に於いて攻撃を受け、身体が壊死し始めた悲鳴嶼や実弥達に血清(ワクチン)を送り届けるという活躍を果たし、なおかつ、その際に無惨によって五体をバラバラにされたものの、おそらくは人間以外の動物にとって初となる鬼化を果たしており、その直後に駆け付けた愈󠄀史郎によって手当てを受け回復した。視覚共有(しかくきょうゆう)
上述した”眼の描かれた札”を人間などの生物の額に貼り付ける事により、その者が現在、視ている映像と自分自身が視ている映像とを任意、かつ双方向に連結して視覚を共有する事ができる。
また、一人だけではなく複数の人間に札を貼る事によって、より大きな”視覚網”を構築する事もできる。応用範囲が広く、利便性の高い術である。
性格・体質
・非常に神経質であり、珠世が人間と接触する事に強い不快感を表明する。
・珠世と同様に鬼舞辻の”呪い”の影響を受けない身体ではあるものの、欠損部分の再生能力は幾分低い。
活躍・功績
”人化薬”を分解して復活した鬼舞辻 無惨が珠世を殺害した事を受けて、怒り心頭した愈󠄀史郎は”無限城”の管理を担っている鳴女に”目隠し”の血鬼術で近付き、その脳を直接支配する事に成功する。
その上で、鳴女自身の血鬼術を利用して無限城の内部操作を敢行し、鬼舞辻や炭治郎達を元の地上に弾き出すという荒技を成し遂げた。
最後
鬼舞辻 無惨の討伐を果たした後、蝶屋敷で療養する炭治郎を見舞った愈󠄀史郎は「死なないでくださいね」と釘を刺される。以後、愈󠄀史郎と炭治郎が再会する事は無かったが、それから約95年の年月を経て、”珠世”という名前の美しい女性だけを描き続ける画家、”山本 愈󠄀史郎”の名前が世の脚光を浴びる事となった。
台詞
声優:山下 大輝
「貴女と二人で過ごす時を 邪魔する者が俺は嫌いだ 大嫌いだ 許せない!!」
「欲しがるばかりの奴は 結局 何も持ってないのと同じ 自分では何も生み出せないから」
「今から お前を 地上へ叩き出してやる!!」
「珠世様 終わりましたよ…」
公式人気投票
投票総数 | 得票数 | 順位 | |
第一回 | 二六,一〇五票 | 百四十五票 | 第十七位 |
第二回 | 一三〇,三一六票 | 三百三十一 | 第二十七位 |
初登場
【第二巻】第十四話「鬼舞辻の癇癪・幻惑の血の香り」
浅草の雑踏の中で、鬼舞辻 無惨に血を注入されて”鬼化”した男性を取り押さえようと炭治郎が奮闘する最中、珠世が「視覚夢幻の香」で野次馬や警察官から炭治郎を隔離した際に傍らで見守っていた。