竈門 炭治郎(かまど たんじろう)

鬼殺隊士人間側

水の呼吸 ヒノカミ神楽 竈門炭治郎(かまど たんじろう)

 時は大正、とある山奥の寒村で六人兄弟の長男として生を受ける。亡き父に代わって家計を支えるべく木炭を行商する生活を送っていたが、ある日、自分の留守中に何者かに家族を惨殺され、唯一生き残った妹の禰󠄀豆子ねずこ)は獰猛な”鬼”に変貌してしまう。

 そこへ”鬼殺隊”(きさつたい)の剣士である冨岡 義勇とみおか ぎゆう)が現れ、妹は鬼の血を浴びてしまった事により、自らも鬼と成り果てたと告げられる。

 妹を人間に戻す方法を知るには、鬼から直接聞き出さねばならず、その為には、鬼に関する知識と実際に戦う力とを身に付ける必要があると判断した冨岡に、鬼殺隊への入隊を促される。

 鬼殺の剣士を育成する役目を担う”育手”(そだて)と呼ばれる老人、鱗滝 左近次うろこだき さこんじ)の元で二年間修業した後、見事に”最終選別”に合格し、鬼殺隊士の証である”日輪刀”(にちりんとう)を手にした。

 年齢は十五歳で階級は丙(ひのえ)。父親は炭十郎(たんじゅうろう)、母親は葵枝(きえ)、弟は竹雄(たけお)、茂(しげる)、六太(ろくた)、もう一人の妹は花子(はなこ)。

目次

日輪刀


 炭治郎が装備する刀は、当初は鋼鐵塚 蛍はがねづか ほたる)が制作を担当していたが、度重なる破損によって自身の技術に限界を感じた鋼鐵塚は、刀の制作を中止してしまう。

 しかし、戦闘訓練用の機械人形”縁壱零式”(よりいちぜろしき)の内部から発見された”滅一文字”の刀を目の当たりにして情熱を取り戻した鋼鐵塚は、その刀を研ぎ上げて再び実戦使用可能な状態に仕上げ、炭治郎に手渡した。

鋼鐵塚の作


刀身は、ほぼ全体的に漆黒であり、鍔の形状は透かしの円形。

滅一文字


作者の名前は不明。刃の色は呂色ろいろ)、背の部分は藍鼠(あいねず)であり、鍔は”炎柱”である煉獄 杏寿郎れんごく きょうじゅろう)が使用していた火炎形の物を継承した。

水の呼吸と型の一覧

 水の呼吸は、基本となる五つの呼吸(炎、水、雷、岩、風)の内の一つである。攻防両面に於いて偏りが無く、他の呼吸に比べて使い手の資質に大きく左右されないので、鬼殺隊の歴史の中でも最も多くの隊士に使われている。

壱ノ型…水面斬り(みなもぎり)

 片手による横一文字斬り。

弐ノ型…水車(みずぐるま)

 跳躍した状態から空中で身体を縦に回転させて、威力を倍加した真向斬り。通常、空中での攻撃は自身にも隙が生じやすい為、よほどの好機でない限り仕掛ける事は躊躇われるが、この技の場合は身体を回転させる事により、敵に太刀筋を読ませ難くする攻防一体の性質を持つ。

参ノ型…流流舞い(りゅうりゅうまい)

 川のうねりのような足運びで敵の連続攻撃を回避したり、あるいは自らが連続攻撃する技であり、応用範囲が広い。

肆ノ型…打ち潮(うちしお)

水の呼吸・肆ノ型

 数学の記号である””(無限大)の軌跡を描くように、やや横一文字に近い袈裟斬りから左袈裟へ、あるいは逆袈裟から逆左袈裟へと、最大で四連撃を一息で繋げる連続技。

 他の型に比べて敵に負わせる傷の面積が大きく威力は高いが、その反面、動作も大きく隙が生じやすい為、相手との実力差が十分にある場合にしか適さない。

伍ノ型…干天の慈雨(かんてんのじう)

 鬼が自ら頸を差し出してきた場合のみ使われる技であり、壱ノ型の水面斬りと同じく片手横一文字斬りではあるが、より丁寧に振り抜いて相手の痛覚を最小限に止めているものと思われる。

陸ノ型…ねじれ渦(ねじれうず)

 全身を大きく捩じって力を溜めた後に解放させ、渦のごとく回転しながら横一文字斬りを継続する技。足場の不安定な場所でも大きな攻撃力を生む。

漆ノ型…雫波紋突き(しずくはもんづき)

 片手突き。

捌ノ型…滝壺(たきつぼ)

 大上段の構えからの真向斬り。

玖ノ型…水流飛沫(すいりゅうしぶき)

 参ノ型”流流舞い”が屋外での平面的な移動術であるならば、この水流飛沫は屋内の戦いに於いて床から壁、壁から天井、天井から壁へと小刻みに跳ねながら敵との間合いを詰めていく、立体的な移動術である。

拾ノ型…生生流転(せいせいるてん)

 軸足を中心にして身体を回転させながら刀を振り、切先の慣性を加速させる奥義。

ヒノカミ神楽と型の一覧

 このヒノカミ神楽は”始まりの呼吸”、”日の呼吸”の剣士であった継国 縁壱つぎくに よりいち)の技を、竈門家の先祖である炭吉すみよし)が舞踊の形に転化して子孫に残したものである。
 (あくまでも舞踊の動きとして継承されているので「〇〇の呼吸」という呼称は用いられない)

 なお、縁壱が炭吉に見せた型は、此処に挙げた十二の型が全てである筈だが、炭治郎は十三番目の型の存在について言及している。
 それに拠ると「十二の型を連続して全て繰り出し、繋げた状態」こそが十三番目の型であるとの事だが、始祖である縁壱自身がそう言い残したわけではないので、確かな事は判明していない。

円舞(えんぶ)

 刀身が大きく円を描く真向斬り。

碧羅の天(へきらのてん)

ヒノカミ神楽

 上半身を大きく捩じって回転させる事により、刀身が大きく円を描く左一文字斬り。

烈日紅鏡(れつじつこうきょう)

 ”力”よりも”速さ”を優先した動作で、大きく円を描く一文字斬りと左一文字斬りを繋げる二連撃。連撃ではあっても”速さ”を優先する為、どちらかと言えば複数方向からの攻撃を払い落としたり、あるいは動きの速い敵に対して遅れをとらない為に”先手”として放つ使い方が多く、致命傷を狙える技ではない。

炎舞(えんぶ)

 ”円舞”に似ているが、真向斬りの後に再び刀身を起こし、左袈裟、もしくは左一文字に斬りに行く二連撃。

幻日虹(げんにちこう)

 相手の眼前で身体を捻りながら跳躍し、頭上、もしくは背後の死角に位置取る移動技。

火車(かしゃ)

 大きく前方に跳躍した状態から、空中で身体を縦に回転させて威力を倍加した真向斬り。水の呼吸の弐ノ型”水車”に酷似しているが、水車の場合は、より回転を強くして敵に太刀筋を読ませない攻防一体の性質が強いのに対し、火車の場合は最小限の回転で、より正確に敵の死角を狙いに行く点が異なる。

灼骨炎陽(しゃっこつえんよう)

 正面に対して時計の針のように円を描きながら刀身を振る事により、投擲物や槍状の武器など、ある程度の間合いを置いた敵からの攻撃を払い落とす防御技。

 ただし、横の方向へ払い落とすという性質上、目測に誤りが生じやすく、至近距離での防御には向かない。

陽華突(ようかとつ)

 諸手突き。

日暈の龍 頭舞い(にちうんのりゅう かぶりまい)

 敵に向かって左右に大きく蛇行しながら突進し、すれ違いざまに連撃を浴びせる技。体力を大きく消耗するが、敵に間合いや太刀筋を読ませないという利点がある。

飛輪陽炎(ひりんかげろう)

 横一文字、もしくは左一文字斬りの途中で手首を僅かに突き出す事により、まるで陽炎の如く切先が揺らいだように見せる技。目測が正確な強者を相手にした時ほど高い効果を発揮するが、その分、狙いも外しやすいので致命傷を与える事は難しい。

斜陽転身(しゃようてんしん)

 敵の懐に潜り込んでから大きく跳躍し、空中で身体を縦に半回転させた”天地逆”の状態での横一文字斬り。

輝輝恩光(ききおんこう)

 これまでに炭治郎が覚え用いた全ての技の中でも、最も使用回数が少なく、第三者による客観的な観測と説明が難しい技である。

 地上での鬼舞辻 無惨との最終決戦に於いて、一度は無惨の攻撃によって”毒”を注入され昏睡状態に陥った際に、夢の中で観た先祖(炭吉)の記憶として”日の呼吸”の使い手である縁壱が全ての型を披露した事で、この技の存在が明らかとなる。

 その直後、昏睡から覚めた炭治郎が無惨の腕を縦方向に斬り落としたが、その際に勢い余って地面まで抉れている様子が見て取れるので、この技は敵の頭上を目掛けて高く跳躍し、体重と加速度を乗せて真向に”叩き斬る”動作なのではないかと思われる。

 真向斬りであれば”円舞”と大差は無いと思われるかもしれないが、円舞は跳躍を伴わずに、文字通り円を描くようにして”引き斬る”動作であり、敵に躱された場合でも大きく体勢が崩れる事は無いが、輝輝恩光の場合は真向ではあっても、より”垂直に”叩き斬る動作となるので、躱された場合は大きく体勢が崩れる恐れがある点が異なる。

その他の技

円舞一閃(えんぶいっせん)


 この技は、”上弦の肆”である半天狗の分身体、”憎珀天”(ぞうはくてん)”との戦いで足を負傷した炭治郎が、半天狗本体を追跡した際に繰り出した技である。

 以前に、善逸が「雷の呼吸は足に最も意識を集中させる」と話していた事を思い出した炭治郎は、力と意識の全てを足へ向けて地面を蹴った結果、それまでに無かったほどの瞬発力を発揮して半天狗に追いつき、”円舞”で頸を斬る事に成功した。

 言うなれば、この技は”雷の呼吸”と”ヒノカミ神楽”の即興的な合わせ技である。

性格・体質


・誠実で忍耐強く何よりも人情を重んじるが、その反面、冗談を理解しない固さもある。
・相手が”鬼”である間は強く憎むが、頸を斬り落とした後に人の心を取り戻した者には慈悲の涙を流す。

鬼化


・愈󠄀史郎の奇策によって、鬼舞辻 無惨や柱達と共に地上へと投げ出された後の最終決戦に於いては、”ヒノカミ神楽”の十二の型を連続して次々に繰り出すという猛攻を仕掛け、朝日が昇る寸前に建物の壁に刺し止めるという最大の好機を作る。

昇り始めた太陽の光を防ぐべく、最後の力を振り絞って身体を膨張させた無惨は、体内に炭治郎を捕り込んだ上で巨大な赤子の姿に変態し、暫くは隊士達の攻撃に耐え続けた。しかし、炭治郎が刀を”赫化”した事により内側からも焼かれる形となり、灰となって遂には消滅したかに見えた。

その場に居合わせた全ての隊士と隠(かくし)達が歓喜と安堵の声を上げる中、全ての力を使い果たした炭治郎の肉体は心肺が停止し死亡したかに見えたが、実際には消滅する寸前の無惨が炭治郎の身体に血を注ぎ込み”鬼化”させる事に成功していた。

無惨個人の自意識は消滅したものの、その細胞と生存本能は炭治郎の体内で生き延びる事となり、炭治郎は肉体の怪我を完全に修復された上で自意識を失い、周囲に居た冨岡や隠達を襲い始める。

その場に居合わせた誰もが混乱し、絶望する中、胡蝶 しのぶから”人化薬”の予備を預かっていた栗花落 カナヲが、残された左眼のみで”彼岸朱眼”(ひがんしゅがん)を発動して炭治郎に近付き、背中に薬を打ち込んだ。

その結果、鬼化した事によって修復した筈の右眼と左腕に障害が残ったものの、炭治郎は人間の身体と自意識を取り戻した。

活躍・功績


・”音柱”である宇髄 天元うずい てんげん)と共に潜入調査していた吉原の遊郭に於いて、瀕死の重傷を負いながらも”上弦の陸”の兄鬼、妓夫太郎ぎゅうたろう)の頸を落とした。

・”刀鍛冶の里”を強襲した”上弦の肆”である半天狗の分身体に苦しめられながらも、禰󠄀豆子や不死川 玄弥しなずがわ げんや)と共に本体を追い詰めて頸を落とした。

・”炎柱”の煉獄 杏寿郎を葬った因縁の宿敵、猗窩座あかざ)と再び対峙した”無限城”での戦いに於いては、”日の呼吸”の使い手であった継国 縁壱が至ったとされる”透き通る世界”を体得し、それまで躱す事が困難であった猗窩座の猛攻を遂に見切り、頸を落とした。

・千年越しの悲願であった鬼舞辻 無惨の打倒を果たし、”鬼のいない世界”を実現した。

台詞

声優:花江 夏樹


「地獄の果てまで追いかけて 必ずお前の頸に刃を振るう」
「妹は俺と一緒に戦えます 鬼殺隊として人を守るために戦えるんです」
「仲よくしよう この世でたった二人の兄妹なんだから」
猗窩座!!今から お前の頸を斬る!!

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